で、結局Kontaktってなに?何が出来るわけ?
DTMに関する記事を読んでいると度々見かける『Kontakt』という言葉。
知っていて当然かのように扱われていることが多いですが、
馴染みのない人からすると、全く何なのか分からない言葉ではないでしょうか?
今回はDTM超初心者でも理解できるように噛み砕いて、以下のことを説明していきます。
・Kontaktとは何か?
・Kontaktの特徴について
・サードパーティ製Kontaktライブラリとは?
・Kontakt Playerとの違いは?
この4つのうち1つでも疑問に思ってることがあれば、今回の記事はきっと役に立ちます!!
(逆にこれ全部を理解出来ているなら読んでもあまり意味ないかも…)
Kontaktとは何か?
ドイツに本部を持つNative Instruments社が販売しているソフトウェア・サンプラーの製品名。
一言で表すとこんな感じです。
一般的なサンプラーでは
・予め用意されている音色の再生
・自分で音色をサンプリング
・自分でサンプリングした音色の再生
などが出来ますが、
Kontaktはこれに加えて『サードパーティ製の音色を再生』することも可能です。
何を言ってるかよく分からなくても大丈夫です。
【Kontaktはサンプラーの仲間で、一般的なものとは違う機能が備わっている】とだけ理解してもらえれば。
Kontaktの特徴① : たくさんの音色と、音色ごとに変わるUI
Native Instrumentsの公式サイトからKontaktを購入すると、
- Kontakt本体
- CHOIR
- BAND
- ORCHESTRAL
- WORLD
- SYNTH
- VINTAGE
- URBAN BEATS
- RETRO MACHINES MK2(Kontakt 5 から追加された)
- KONTAKT Play Series(Kontakt 6 から追加された)
が手に入ります。
一番上が本体(サンプラー)で、CHOIR以下がライブラリ(音源)です。
Kontaktに各種ライブラリを読み込ませることで音が出せるようになります。
ゲーム機の本体とソフトみたいな関係ですね。
それぞれライブラリの中にたくさんの音色が収録されており、
本体を立ち上げライブラリを選択することで様々な音色に切り替えることが出来ます。
要はKontaktを購入すれば、オーケストラ楽器の音・シンセの音・バンド楽器の音など
様々な楽器の音色を鳴らすことができるのです。
Kontaktのライブラリでどんな音楽が作れるのか気になる方は公式サイトにデモソングが用意してあるので聴いてみてください。
有料のDAWには最初からサンプラーが付属されていて
Logicだと『Sampler』、Cubaseだと『HALion』、Studio Oneだと『Sample One XT』なんかがそれにあたります。
これらのサンプラーにも同じように最初から音色がたくさん入っているのですが、
Kontaktは読み込んだライブラリに合わせて見た目やツマミが変わるのが特徴です。
▼Kontaktの起動画面(画像はKontakt5のもの)
上が「ORCHESTRAL」を読み込んだ時
下が「URBAN BRATS」を読み込んだ時
赤線で囲った部分がライブラリの部分で、その外側がKontakt本体の部分です。
ご覧の通りツマミの数や種類が変わるのでライブラリ毎に音作りの幅も変わります。
小まとめ
Kontaktとは
ドイツに本部があるNative Instruments社が販売しているソフトウェアサンプラー。
付属ライブラリが複数あり、読み込むライブラリ毎にUIやパラメータが変化する。
これを購入するだけで様々な音が出せるようになる。
Kontaktの特徴② : サードパーティ製Kontaktライブラリを追加できる
サードパーティ製ライブラリを追加できるという点がKontakt最大の特徴です。
この特徴のためにKontaktを購入する人も沢山いるくらいに目玉になっている機能なんです。
どんな機能なのかざっくりと説明すると『音色の種類を大幅に増やすことができる』というもの。
先ほどKontaktを購入すれば様々なライブラリ(音源)が付いてくるので、これだけで音が出せるようになると説明しましたが、ライブラリを追加することによって音色の数を増やすことができます。
要は音色の種類を拡張していくことができるんです。
そもそもサードパーティとは?
サードパーティとは、特定のハードウェア、OS、ソフトウェア、あるいはサービスなどを対象として、それに対応する(プラットフォーム上で動作する、もしくは互換性のある)製品を販売・提供している、ただし、その対象となっている製品自体の開発元・販売元ではない企業のことである。つまり、他社製品の関連製品を販売している企業である。
引用元 : weblio辞書 | IT用語辞典バイナリ
つまりKontaktにおけるサードパーティ製ライブラリとは、
Native Instruments社以外の会社や個人が販売・提供しているライブラリ(サンプリング音源 )ということになります。
Kontaktを購入すると複数の音源が付いてくると説明しましたが、サードパーティ製Kontaktライブラリを導入することでより多くの音源を手に入れることができます。
そして何より、このKontaktにはサードパーティ製ライブラリを作っている人たちがかなり沢山いるので、
Kontaktがあればありとあらゆる音を作り出すことができるのです。
無論、Kontaktには予めライブラリ(音源)が用意されているので、サードパーティ製のものを用意せずとも曲を作ることができます。最初はKontaktに付いてくるライブラリだけでも十分だと感じると思います。
ただ、サードパーティ製ライブラリの中には非常にクオリティの高いものや、ニッチな音色があったりもするので、
物足りなく感じた時に音源を追加していけばいいんです。
Kontakt Playerとの違いは?
KontaktとKontakt Playerの違いをざっくり説明すると、
Kontaktは有料製品です。
そしてKontakt Playerが機能制限版というような位置づけです。
いくつか機能が制限されてしまうぶんKontakt Playerは無料で使用することができます。
機能制限の内容
KontaktとKontakt playerの機能制限に関する違いはNative Instrumentsのホームページからも確認できるのですが、当記事では、多くの人が困るであろう2つの機能制限について掘り下げて説明しようと思います。
① 一部の機能が15分間までしか使用できない。
② ライセンスされていないライブラリの再生。
前者の機能は結構大変で早く作業できる人じゃない限り何度もKontaktを立ち上げ直したりしないといけなくなります。
Kontakt playerは機能制限版といってご紹介しましたが、個人的には体験版というイメージが付いているくらい踏み込んだことができない印象です。
後者はNative Instruments社と契約を交わさずに制作し販売・配布しているサードパーティ製ライブラリは使用できないということですね。
世の中にあるほとんどのKontakt音源が契約をとらずに制作している音源のため、あまり知られていない会社や個人のライブラリは基本的に使えないといった印象です。音源マニアやニッチな音色を扱いたい場合はKontakt Playerだとすぐに満足できなくなるかもしれませんね。
Kontaktライブラリを購入するページなどに、
<フルバージョンのみ動作します>という言葉が書いてある製品はKontakt Playerでは使用できませんのでご注意ください。
結論 : Kontaktでできること
・Kontaktがあれば色んな音が出せる。
・サードパーティ製ライブラリを導入することでさらに音色を増やせる。
・一般的なサンプラーとして自分で音色をサンプリングでき、それを再生することもできる。
大きく分けるとこの3点でしょうか?
上2つに関してはこの記事で説明してきた通りです。
最後の1つはまた機会があれば触れていこうと思いますが、これに関しては別にKontaktでなくても似たようなことができるツールがたくさんあるので、一般的なサンプラーとして使いたいだけなら他の製品を検討するのもアリかもしれませんね。
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